今日は新聞記事から、県南の倉敷・岡山の大型店競争について

倉敷にアウトレット12月開業 チボリ跡地で三井不動産

大手デベロッパー・三井不動産(東京)は28日、倉敷チボリ公園跡地(倉敷市寿町)に建設しているブランド品など割安販売のアウトレットモール「三井アウトレットパーク倉敷」を12月1日に開業すると発表した。中四国初で、全国では11番目。岡山県内では初めてのアウトレットモールとなる。

約6万6千平方メートルを賃借し、鉄骨2階を整備。店舗面積は約2万平方メートル。メーンターゲットとなる20〜30代女性向けの衣料や雑貨をはじめ、スポーツ・アウトドア用品、アクセサリーなどを扱う120店が入居し、6店がアウトレット日本初出店となる。

同じ敷地内には、大手スーパー・イトーヨーカ堂(東京)が11月25日に食品スーパーと専門店の計122店で構成するショッピングセンター「アリオ倉敷」を開業。アウトレットとは2階デッキでつながる。三井不動産は、倉敷市を中心に最大で半径70キロを商圏(人口約380万人)に設定。アリオ倉敷と合わせた年間来店客数は約800万人、アウトレットモールの1年後の売り上げ目標は150億〜170億円を見込んでいる。

これに対抗して、イオンモールは大幅増床オープン

イオンモールのバックは三菱商事

昔のジャスコの大型店はダイヤモンドシティと呼んでいました。

いまでも、その名前は残っているところもあります。

倉敷の大型店競争はどうなるのでしょうか?

林原の土地売却 広域商業圏の形成に期待

県都・岡山市の街づくりにどんな影響を与えるか。会社更生手続き中のバイオ企業、林原(同市)がJR岡山駅南に所有する約5万平方メートルの土地が、流通大手のイオンモール(千葉市)に売却されることになった。

この土地は、総額約1300億円の負債を抱え経営破綻した林原グループの有力な資産の一つである。都市の駅前にあり、これほどの規模で利用可能性が高い空間は全国でも珍しいといわれる。

林原は独自の大型開発構想を持っていた。百貨店や博物館、ホテルなどを整備する計画だったが、具体化しないまま現在も主に駐車場になっている。

更生手続きの中で懸念されたのは、資産処分の過程で切り売りされ無秩序に開発される事態だった。イオンモールへの一括売却で切り売りが回避されたことは歓迎したい。

岡山の玄関口ともいえる場所だけに、今後の開発のされ方次第で街づくりは大きく変わる。幅広く地域の活性化につなげられるかどうか、行政も含め関係者の知恵が問われる。

イオンモールは開発計画を明らかにしていないが、観光バスの発着機能を併せ持つ高層型の大型ショッピングセンター(SC)を検討しているという。倉敷市でも大型SCのイオンモール倉敷を運営しており、県南部の営業基盤を強化する狙いがあるのだろう。

岡山市が要望する会議やイベント用のコンベンション施設整備にも前向きな姿勢を示している。公共性の高い土地活用になろうが、同市が投資する可能性があるコンベンション施設に対しては、市民の間で評価は分かれる。議論を深め、合意形成を図る必要がある。

大型SCの新規立地については、地元の商業関係者から不安の声も聞かれる。競争が激化するからだ。特に駅前地区の商業施設とライバル関係にある表町商店街の危機感は強い。

これまでも消費者を取り合ってきた面がある。確かに競争はさらに厳しくなるだろうが、限られたパイを奪い合うようでは、岡山市全体の発展は望めない。互いに個性を発揮し合い、一体となって集客力を高める戦略が求められる。

倉敷市の商業施設との競合も予想される。イオンモール倉敷の増床に加え、近く倉敷チボリ公園跡地にアウトレットモールなどが開業を予定している。各エリアが魅力アップに努め、県外からも人を呼べるような広域商業圏の形成を期待したい。